今日は地盤調査の立会でした。
今回は、前回の調査(ボーリング調査)とは違い、スエーデン式サウンディングで調査を行います。 今回の地質調査は木造2階建ての住宅基礎のための調査です。基礎の設計には地中のことを知ることが重要な要素です。 基礎設計のための地耐力の調査方法として主に2通りあります。 ■ボーリング調査(標準貫入試験) ・住宅規模で、15~25万円が標準的な調査費 ・地耐力はもちろん地質サンプルを取れます。 ・地下水位がわかる ・スエーデン式サウンディングと比べて正確 ・現地調査は1~2日 ・トラックが止まるスペースが必要 ■スエーデン式サウンディング調査 ・住宅規模で、4~5万円が標準的な調査費 ・軽量な建物で採用する簡易調査 ・悪い地盤は確定できる。 ・現地調査は2~3時間 ・狭い場所でも調査可能 僕は、基本的にはボーリング調査を推奨させていただきます。ただ、2階建てまでの木造住宅であれば、サウンディングをすることがあります。今回も、お施主様にボーリングを勧め、発注していたのですが、コストのこともあり、サウンディングをご所望され、かつ、プランニング段階で木造2階建てと決定したので、サウンディングに変更しました。 ちなみに、この敷地はうちの近所で、僕自身がある程度、地盤特性や110年前の姉川地震(震度6)での被害状況など、見たり聞いたりしている経験値で、竣工後に起きる圧密沈下や地震時の液状化などの程度を予想するので、サウンディング調査でも大丈夫だと判断した部分があります。
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やっと、一級建築士の定期講習を昨日受けることが出来ました。コロナウイルス感染予防のために、国土交通省からの通達により定期講習自体を7月までは実施されていないこともあり、なかなか受講できなかったのです。
設計事務所を開業したので、定期講習のそれ自体を20年ぶりぐらいに受けることになったので、少し緊張しました。 (昔は修了考査がなく、文字通り講習だけだったと思います。) 結果として、修了考査はたぶん合格していると思います。(不合格ならもう一度受講になるのかな?) それよりも、講習中に講師が、「上位級の定期講習修了で他の級は修了とみなされます。」と言ったのです。 「マジで!?」 ぼくは設備設計一級建築士の資格があるので、一級建築士の定期講習は受講不要? え、そんなことある? 「とりあえあえず、お金も払ったし、修了はしよう...。」 緊張感があっという間に薄れていき、集中力が切れてしまいましたw 家に帰ってから法令集で調べたら、設備設計一級建築士の定期講習はそんな「みなし規定」はない? たぶん、講師は、木造と二級と一級建築士の上位級でのみなし規定を設備・構造一級を除外して説明したのだと思います。 これからは、設備設計一級と一級建築士の両方の定期講習を受講することになり、3年間の間に2度の定期講習を受けることになります。 まだ、設備一級講習を受けたこと無いので、講習内容は知らないのですが、たぶん内容が違うのだと思います。 ちなみに、設計事務所や工務店などに務めていなくて、その資格で仕事をしない場合でも、設備・構造設計一級建築士は定期講習を受ける必要があり、前職の公務員であっても定期講習を受ける必要があることがわかりました。 この件がなければ、定期講習を受けずに、戒告!(もしくは2か月の業務停止)され、一級建築士の処分歴に登録され、公表されるところでした。 ![]() 初めて受託した物件の設計図が完成しました。 初めての体験することは、いろいろあるのですが、もっとも違和感があったのが図面枚数です。規模の割に設計図は表紙も含め29ページとなりました。 この違和感は今までA1用紙に慣れていて、A3用紙での設計は、ほぼ初めてだったためです。 最近、建築設計は規模にかかわらず、A3で図面を作成することが主流になりつつあります。 大きな理由としては、 ・図面をパッドで閲覧することが増えたこと。 ・A1図面の縮小製本がA4サイズで使い勝手が良いのですが、遠視(老眼)の人には読みずらいため、縮小しないA3二つ折りのA4製本がより使い勝手いいことです。 ・あと、プロッターが不要になることもあります。 本日、この物件の確認申請も提出し、これから、合い見積もりを施工業者さんにお願いし、請負契約の準備をします。 少し前から住宅設計の相談があり、契約の打診がありました。
僕自身は、戸建て住宅より共同住宅の方が経験あります。今までに戸建住宅は20年以上前に鉄筋コンクリートの住宅を1棟と10年ほど前に弟の家を設計した経験しかありません。2棟ともいい家が出来たものと思っていますし、クレームは聞いていません。弟の家はクレームあっても言わないだけかもしれませんが...。 今回の住宅の依頼者は弟の家を知っていて、印象がいいみたいです。建物設計の基本はどんな建物でも、施主さんの要望を把握し、より良い提案を行いながら、描いていくものですので、基本的には設計できるのです。基本は現在設計中の農舎でも一緒です。 ただ、農舎と家では、より良い提案を行うための情報収集量がけた違いに多く、コストの幅も段違いに幅広いのです。 さらに、最近は3Dの内外パースでのプレゼンを行っている事務所が増えていますし、そのパースは写真のようによくできているものも見受けます。僕には、すぐにそのパースを描くことはできませんので外注も検討しましたが、コストがかさみ、時間がかかりすぎる。 すでに、施主さんは自分でプランニングをされていて、早く家を建てたいそうです。なので、「知り合いを紹介することもできるので、話をお伺いするだけになるかもしれないし、内外装のパースも難しい」と、前置きをして、打合せをはじめました。施主さんは「パース無くてもいいので、設計してほしい」と言っていただいたので、少し気が楽になりました。 お話をお伺いし、設計監理のコストの説明をして、納得いただければ、この仕事を受けようと思います。 受注すれば2件目の案件となります。(実は、その前に車庫の設計をすることになっていたのですが、後回しになりそうです。) 5月に設計事務所を開設して、今年1年は確実に物件をこなしながら、スローペースで設計をしていくつもりでしたが、忙しくなってきました。 先日、実施したボーリング調査の成果品が届きました。 地質サンプルと報告書です。 工事中に地質サンプルと掘削した土を比較して、地層の確認を行います。 今回の地質調査のターゲットの基礎工事は、直接基礎(柱を支える基礎でフーチングといいます)の下にラップルコンクリートを打設するので、このサンプルと掘削土との、礫や砂などの大きさや色を比較し、掘削深度を決定します。 わかりやすく色が違うのが一番わかりやすいですが、そんなに都合よくない場合が多いですが、注視するとわかりますので、重機のオペレーターさんと打ち合わせしながら掘削を進めます。 地質サンプルは立派な箱に収納されているのは、お施主さんにお渡しして永年保存してもらうためです。箱の中には1mごとのサンプルと柱状図(深さごとのN値や地質の分布を記載)が入っています。 「土地に付帯する財産として大切にしてください。」とお伝えします。 報告書は同じものが3部あります。1部は施主さまに、1部は設計者が保存します。もう一部は施行の際に、現場に持ち込んで施工者に管理してもらい、建物が完成したら返却してもらい、最終的には施主さまにお渡しするので、結果として施主さまが2部保管することになります。
報告書も黒表紙に金文字の立派な製本です。 標準仕様書と特記仕様書建築工事の設計図には工事をするためのすべてが書かれているわけではありません。 工事には設計図とは別に、「標準仕様書」と「特記仕様書」というものが設計図の基礎として存在します。この2つがないと、設計図は文字だらけになって、とても読みずらいものとなります。 標準仕様書として有名なのが、 ・日本建築学会 建築工事標準仕様書(JASS) ・国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築工事標準仕様書 の2つです。 他にも、民間(七会)連合協定工事請負契約約款に適合した工事共通仕様書、建築家協会監修の建築工事共通仕様書や一般的には入手できない鉄道系や住宅系の物もあったり、同じ公共工事でも東京都や横浜市など自治体独自の物や国の省庁でも独自の物があったりします。また、更新がされていないものや廃止したものとか、営繕部でも木造建築工事や解体工事だけの標準仕様書もあります。さらに、JASSは1~27まで(一部は廃版)あります。 めっちゃあるのです。ただ、内容は重複している部分が多いのです。 有名な2つの内の、公共建築工事標準仕様書はネーミングは公共工事用みたいですが民間工事でも使われています。もう一方のJASSは全部を使うことはなく、もっとも使われるのが、鉄筋コンクリート工事のJASS5や鉄骨工事のJASS6です。JASS5と6は仕様書として活用できる以上に建築の参考書としての存在感があります。ただ、工事現場ではそのまま通用することは少なく、例えば、工事現場で職人さんに「JASS5の仕様と違ってるからやり直して」と言っても通用しません。 近年、無料でダウンロードできるようになった公共工事標準仕様書はもっとも利用されているのは間違いないと思います。 特記仕様書は、その「標準(共通)仕様書」をベースに、さらに、個別具体に工事の仕様を記すものです。設計者は特記仕様書で建材のグレードや工法を指定したり、施工者に選択肢を与えたりしています。 特記仕様書は設計事務所によって、独自のフォーマットを作成していたり、誰かが作ったものをアレンジして使用したりします。僕も今までに2,3回作成した覚えがあります。大手設計事務所の特記仕様書は最大でA1用紙にびっしりと10ページ以上もあるものもあります。もちろん、その対象は超大型物件になります。多くは、その半分以下であったり、2ページぐらいの物もあります。さらに、個別作成すれば、1ページでも納まります。 図面が手書きの時代には、物件ごとに手書きしていたので、個別具体に書かれていて、1ページだけという物件も多く見られます。 COACH-LINEの特記仕様書設計事務所を開業したのだから、特記仕様書を作成する必要があります。というか、そう思っていながら3か月が経過しました;
何を標準仕様書とするかを迷っていたのですが、このブログを書きながら決定しました。今まで使っていた公共建築工事標準仕様書をベースにします。僕が一番最初に作成した特記仕様書は標準仕様書の前の建設省大臣官房官庁営繕部監修の建築工事共通仕様書をベースにしたものだったのですが、この時は前職の市役所ではなくJAの設計事務所に在籍していた時だったのを思い出しました。公共工事用の物ではないのですが、公共工事用の物を使っていたのです。 ただ、公共建築工事標準仕様書に準じて工事を行うと、使えない建材が増えてきます。例えば、内装工事で使う軽量鉄骨間仕切下地(LGS)の箱スタッドは、一般に流通しているのですが、JIS規格外なので使えないのです。また、他にも同じ性能でも使えない既製品が増えてしまうので、コスト面で不利に働くことがあります。この問題はお施主さんの負担にならないように気を付けなければなりません。また、標準仕様書がある一定規模の物件を想定されて作成されていると思われるので、その部分も是正できるように特記する必要があります。 また、多くの設計事務所はCAD上で特記仕様書を作成しているのですが、そこも、ワードやエクセルで作成することも検討材料です。 とりあえず、新築用で非木造用の特記仕様書の作成に取り掛かります。 農舎のボーリング調査農舎の地質調査を行いました。結果は良好と言えるもので、おおよそ1.6mの深さで砂礫層に当たりました。 砂礫層は1.6m~7.9mまで確認し、本日の調査は終了です。今回の農舎建築では十分な地層であることが確認できたので、明日朝には撤収します。予定としては10mのボーリングと液状化の試験を予定していましたが、液状化の試験も必要ありません。 この砂礫層は、N値が45~60で、良好な地盤だと言えます。 目的とする農舎の重量は軽いので、基礎は直接基礎とすることが決定です。 (ほっとしました。) 地質調査はボーリング調査がおすすめ地質(ボーリング)調査は確実な基礎工事に必要な作業です。
地面の中はいろんな種類の土や石で構成されていますが、時にはそれ以外のものがあります。地中が空洞で水で満たされていたり、枯れた植物が堆積していたり、何億年も前からいろいろな出来事があった証拠が残されています。たまに、ボーリング調査での地質標本には興味深いものが含まれることがあるのです。 話を戻しますが、地面の中の状態を把握し、竣工後の建物が健全な状態を保つためにどんな工事が必要か?ということを決めます。この作業をケチると、地盤沈下を起こして建物にクラック(ひび割れ)が発生したり、建物自体が傾いたりすることがあります。 また、ボーリング調査は基礎工事のコストを適正化させることができます。例えば、地盤改良を行う時は、土質の種類により地盤改良の固化材の種類や量を決めます。地耐力だけでは過大に固化材を投入する設計をしたり、不足したりします。 今回の地質調査ではなく、地盤調査があります。地盤調査にはいくつかの種類がありますが、主には地耐力だけを判定するだけのものです。この方法では、液状化の検討はできなかったり、圧密沈下を予見できなかったりします。その地盤調査よりは高くつきますが、ボーリング調査は地面の地質サンプルを取り、かつ、標準貫入試験を行います。(標準貫入試験はおおよそ1mの深さ毎に挿入した鉄管をおもりで打撃して、その沈み具合でN値を出します。N値は地盤の強度を示す値で、地耐力を算出するために必要な数値です。) さらにその結果は、恒久的なものなので、1度行えば何度でも使うことができ、未来を考えればお買い得なものとなります。 埋蔵文化財の試掘現在、設計進行中の農舎敷地が遺跡内にあるため、埋蔵文化財の発掘調査の立会に行ってきました。今日は全面発掘調査が必要かどうかを計るための試掘調査です。試掘で本掘が必要であると判断すれば、2か月程度をかけて調査することになります。 最初はバックホーでざっくり掘ります。通常のバケットではなく、のり面加工で使うようなバケットです。 バックホーで1×2mを30cmほど掘っただけで、土器の破片が! 「北側に同じ幅をすくい上げて~」学芸員の指示が バックホーがあっという間に、掘削面積を拡大し、学芸員が穴の中に 早速、地面を小さな鍬みたいな道具で地面を掘りはじめました。 よく見ると、土の色が違う部分や、消し炭みたいなものを集めたような場所があります。 「古代の生活の後です。」「なるほど~」 結果は、想定の通りだったのか、本掘は必要なしとし、本日限りの発掘調査で終了となりました。 この辺は、弥生や縄文時代の遺跡だらけ、石器や土器は結構出土します。我が家から直線で250m程度の場所です。我が家も掘れば土器が出ます。我が家の隣の敷地で大きな発掘調査をしたときは、石斧だったかが出土したらしい。
太古の時代から人が住んでいる場所みたいです。 やっと、椅子が届いた!今までは、折りたたみ椅子やダイニングチェアなどを使っていたので、仕事の効率が悪いだけでなく、ちょっと腰が痛かったw
この椅子は、リクライニングもできます。本読むときはリクライニングして読む感じかなー。 とても、うれしい買い物でした。仕事するテンションがUPするのは間違いない! 名古屋の丸善で買い物 昨日、名古屋の丸善に行って、建築の書籍を買ってきました。専門書なのでいずれも高価です。9冊で46,310円なり。 だいたい、名古屋の丸善で、専門書を買うときは2~3万円は飛んでいくのですが、今回は高めだし、買った本が積算マニュアルや確認申請MEMOなどの書籍なので、ちょっとへこみました。この類の書籍は本ではなく資料なので、ページを開く楽しみがほとんどない! 今までの職場では、職場の経費で当たり前に購入していた書籍も、個人事務所で僕しか見ない書籍は1ページのバリューがかなり悪くなります。個人事業主のつらいところですが、資料が不足 → 情報不足 → 雑な仕事 と連鎖すると思うので、ケチれない。 他には、建築雑誌とスキルアップの本を少しだけ購入したので、それだけが、救いです。 CHARA2も一緒に行き、CHARA2はショッピングデートと楽しんでいました。しかし、ショッピングかごを持ってもらってい、だんだん、ショッピングかごの取手が曲がってくる感じで重くなって、徐々にデートから業務に変わった感じでした。 「秘書としてがんばるわ~;」って言ってました。おおよそ、丸善に1.5時間、ごくろうさまでした。 そのあと、もちろん、ママの買い物にもお付き合いしました。 |